講師紹介

講義 2018.07.22

立命館大学ビジネススクール 講義:企業分析-戦略分析の手法

shimada
【講師紹介】当社代表取締役 島田 直樹
株式会社ピー・アンド・イー・ディレクションズ代表取締役
・アップルコンピュータ、ボストンコンサルティンググループを経て当社創業
・株式会社日本M&Aセンター社外取締役
その他社外取締役(上場3社/未上場2社)、および顧問・監査役(計6社)を兼任
・東京理科大学大学院イノベーション研究科非常勤講師、立命館大学大学院経営管理研究科客員教授
・一橋大学商学部卒業
・マサチューセッツ工科大学(MIT)スローン経営大学院(Sloan School of Management)修了(MBA)

講義の概要

本講義は、立命館大学ビジネススクール(立命館大学大学院経営管理研究科)の『企業分析』科目において、「戦略分析の手法」をテーマに行われた。20名を超える社会人学生を対象に、永続する企業の成長戦略、企業の自己革新、事業創造、戦略の体系的な展開に関して、講師自らの経験も踏まえながら講義が行われた。(立命館大学ビジネススクールのサイトはこちら

内容詳細

  • そもそもなぜ企業は成長しなければならないのか。企業が永続的な成長を実現するためには企業が既存事業の自己革新および新たな事業創造を行うことの両利きの経営が重要である。
  • 既存事業を変革するためには、顧客 × 商品・サービス × 売り方・儲け方の3つの軸で考えることが重要である。実際に自己革新を遂げた日本企業のいくつかの事例を見ると、それぞれの軸を変革する、ないしは3軸全体を変革することによって既存事業の自己革新を行っていることが分かる。
  • 新たに事業創造を行うことも、企業の成長には欠かすことができない。企業が事業創造を試みながら実現が難しいのは、目の付け所が悪いことなどいくつかの要因が考えられる。事業創造に立ちはだかる要因を打破するために、事業創造に関して、「発想」「組み立て」「確立」「心構え」の4つのキーワードで構成される枠組みを提示する。また、全く新しいことを行うことだけが事業創造ではなく、むしろ既存事業の隣地で事業創造を行うことが肝要である。
  • これらの実践的な考え方を一言でまとめるならば、既存事業の自己革新は、知の深化、新規事業の展開には、知の探索が必要であり、この両利きの経営を行うことが永続的な企業成長を実現する。言い換えると、知の深化・知の探索という視点で企業の戦略分析を行うことが重要である。
  • 戦略分析を体系的に行うためには、(1)「企業戦略・事業戦略(ミッション・ビジョン・バリューと中期計画)」そのものに加えて、それを支える (2)「経営インフラ(組織の制度・仕組み)」、さらには戦略の実行を担う (3)「人及び組織風土(知識・意識)」の分析が必要となる。それぞれが知の深化および探索を高いレベルで実現することにつながること、(1)から(3)が個別に合理性を持ち、かつ全体の整合性を持っていることが企業の永続的な成長を実現するのである。